ハッピーメールの人
施術を希望される方を集めるためにネット上のいろんなところに出没しているのですが、出会い系サイトも複数登録しています。
ハッピーメールという出会い系サイトもその中のひとつです。
ハッピーメールも含めて有名な出会い系サイトのアダルトコーナーの掲示板に書き込んでいる女性の多くは金銭目的で男性と会う人たちです。
彼女達にとって僕のようにサービスを提供してお金をいただこうとする男は対象外となるのですが、とにかく前田貴久という名前を記憶のどこかにでも留めておいてもらうためにたまに書き込みをしています。
100人いれば90人までは金銭目的かなといった印象があるのですが、残りの10人のうちの一人が今回施術を依頼してくださったAさんです。
彼女は1年ほど前にハッピーメールに書き込んだメッセージを見ていて、たまたま最近書いたメッセージに返信してくれ、高速バスで3時間かけて他府県からお越しくださいました。
結婚10年、30代前半の笑うととても可愛い清純そうな印象の女性でした。
チュニックにダメージのジーンズというラフなスタイルでしたが、とても洗練されていました。
施術を依頼してくださる女性の多くは自分が抱える悩みを相談していただくことから始めるのですが、彼女の場合は違いました。
ヤフーやこのブログは見たことが無かったそうです。
僕のほうも居住地と年齢ぐらいしか情報がなかったため部屋に入ってからお話をどう切り出そうかと迷いました。
ホテルの会員になるとドリンクがサービスされます。
ソフトドリンクからアルコールまで100種類以上あるのですが、彼女は赤ワインを注文してくださったので僕もそれに合わせて同じものを頼みました。
お酒を前にすると話をしやすい雰囲気となったので、少しずつお話をうかがうことが出来ました。
1年前に僕のことを知ってから同じハッピーメールで男性と知り合われたそうです。
サイトを利用し出したきっかけや出会った男性とのいきさつなどは彼女が切り出さない限りはとくに聞くことがなかったため心の動きまではよくわかりませんでした。
彼女の場合はそんなことを求めていないかもしれません。大阪には年に数回友達と買い物に来られるみたいで、今回はひとりですが買い物のついでにといった感じだと思います。
今回の施術は、バスの疲れをとっていただくことと日常を忘れていただくことに集中することにしました。
施術後、駅のコインロッカーに買い物をした袋を入れているということだったので、そこまで同行して別れました。
「今度はもっとしゃべります」
という言葉が最後に聞けたので少し安心できました。