待ち合わせ時間を決めてから15分後に到着したというメールが入りました。
外出先から予約を入れてくださったのかと質問したところ、家出中という答えが返ってきました。
今回依頼してくださったのは、40代の既婚女性で、20年近い結婚生活で初めての家出だそうです。
取るものも取り敢えず出てきたというのではなく、家族に事情を説明して出たということで、正確にいうとしばらく距離を置くための行動と言えるのかも知れません。
距離というのは、夫との距離のことです。
数年前に起きたある出来事(女性関係)がきっかけで、夫との関係がギクシャクするようになり、その出来事とは直接関係がないことであっても、衝突がおきるようになってきて、そのままでいると自分が壊れてしまいそうだったとのことでした。
彼女は、その場から逃げたのではなく、距離をおくことで客観的に自分や夫のことを見つめ直そうとされたようです。
僕と会ったときには、家出からすでに一週間ほど経過していて、彼女としてはかなり成果があったようで、うまく夫婦生活を過せそうだとすっきりした表情で話してくれました。
それならば施術をする必要はないのではないかと疑問に感じ、そのことを質問してみると、施術は保険だとの回答がありました。
もしまた夫と衝突があったときに、施術をしたということを棚に上げて、夫を一方的に責めないようにするためのもので、そういった意味で保険と例えられたみたいです。
自分の精神状態をコントロールするために客観的な判断に基づいて行動されているのを見て、とても冷静な人なんだなと思っていたのですが、施術の最後に急に涙を流されました。
施術をしたことを後悔されたのかなと思ったのですが、そうではなく、ずっと我慢してきたものが出たということでした。
妻の涙をみて、自分の非を顧みるという夫はほとんどいなくて、涙を流す妻のことを余計疎ましく感じる夫がほとんどではないかと思います。
実際、僕も結婚していたときはそういった気持ちになっていました。
彼女の夫もそういったことがわかる言動があり、それ以来夫の前で涙を見せないようにしてきたそうです。
泣くと体が軽くなりますよ
そんな言葉で締めくくった施術となりました。
妻の涙
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