過去にとらわれる人
全米で580万部も売れている本「ニュー・アース」からの引用です。
担山という禅僧が、友人の僧と一緒に豪雨のあとでひどくぬかるんだ田舎道を歩いていた。
村の近くまで来ると、道を渡ろうとしている若い娘に出会ったのだが、水たまりが深くて着ている着物が汚れそうだった。
担山はすぐに娘を抱き上げて水たまりを渡してやった。
そのあと二人の僧は黙々と歩き続けた。五時間ほどして、その夜の宿になる寺が見えてきたとき、友人がとうとう黙っていられなくなって口を切った。
「あなたはどうしてあの娘を抱き上げて、道を渡してやったのか?」
彼はそう言った。
「僧というものは、ああいうことをすべきではないと思うが」。
「私はもうとうに娘を下ろしたのに」と担山は答えた。
「きみはまだ、抱いていたのかね?」。
この友人のように暮らし、状況を手放せず、また手放す意志をもたずに、心のなかにどんどん溜め込み積み重ねていたら、どんな人生になるか想像していただきたい。
それがおおかたの人々の人生なのだ。
彼らがこだわって心の中に溜め込んでいる過去という荷物のなんと重いことか。
古い記憶を手放せずに今を楽しめない人が多いような気がします。
ご主人の浮気もそのひとつでしょう。
自分が体験した嫌な記憶を好んで置いておくという習性があるとニュー・アースでは紹介しています。
自分の体験だけではなくニュースや映画、ドラマでもそうですが、殺人や戦争、その他、人の不幸話などをテーマとしたものには関心が高まるのも事実です。
それが当たり前のようになっている社会で生活していると、自分の不幸も同じくとても魅力的なものに感じるようです。
それによって気持ちが落ち込んでしまっても体が欲しているのだそうです。
チョコレートがやめられない肥満の人と同じかもしれません。
これを改善するのは簡単なことではないと思います。
施術やメールをしながら半年以上もお付き合いをさせていただいてやっと少しずつ強くなっていかれる人もいらっしゃいます。
何十年もそうやって生きてこられたので、一朝一夕では無理かも知れませんが、もし今の状況を変えてみたいと思われるのでしたら、一度ご相談ください。