嫌なことは手放してみようガイ・フィンリー著
嫌なことを手放すと幸福に生きられるという内容です。自分を手放すことが一番大切だと。
自分を手放すというのは、自分だと思っている偽りの自分を手放すことをいいます。
固定観念やそれまでの刷り込みなどによって、こうでなければならないという基準を持つ自分が偽りの自分です。何かの出来事によって怖れや不安をいだくのは本当の自分と人生の出来事を同一視しているだけだということです。
本の冒頭に親子で水上スキーをしている話がありました。子供が水上を滑っていたのですが、バランスを崩して転倒し、そのまま水中でずっとひっぱられてしまったようです。
父親は子供に対して水面に立つ方法は教えていたのですが、転んだ際にロープを放すことを教えていなかったそうです。ロープを手放しさえすれば苦しむことはありませんでした。
僕たちの人生でも苦しくても我慢してしがみついていれば何とかなるとか、しがみつく以外の方法などを考えることも出来ないとか、手を放してしまうととても酷いことが待ち受けていると思っているのかもしれません。
それを思っているのは、本当の自分ではなく偽りの自分です。
本当の自分を見つけた瞬間についていい話しがありましたので、最後にご紹介します。
ある男が目を覚ますと知らない部屋にいました。その部屋はよく見ると大きな劇場の楽屋のようでした。その男は自分の役はなんだろうかとクローゼットにある衣装を着てみるのですが、どうもしっくりこないものばかりでした。
たくさんの衣装を手当たり次第につけていき、最後のクローゼットを開けてみるとそこにはなにも入っていませんでした。
男は愕然としてその場に崩れ落ちたのですが、次の瞬間に恐怖を消し去る深く穏やかな安堵が広がりました。
自分が誰なのかをすっかり思い出したのです。
男は役者ではなく、劇場のオーナーだったのです。
偽りの自分を捨てるというのは、自分がオーナーだということに気づくことだと思います。